January 27, 2026

Authlete、MCP サービス基盤のセキュリティを強化する機能の提供を開始

最新版 MCP に採用の OAuth 拡張仕様「CIMD」を実装、AI アプリケーションとのセキュアな連携を実現

株式会社 Authlete(オースリート、本社:東京都千代田区、代表取締役:川﨑貴彦、以下 Authlete)は、OAuth・OpenID Connect (OIDC) バックエンドサービス「Authlete 3.0」に最新の Model Context Protocol(MCP) 仕様に採用された OAuth Client ID Metadata Document (CIMD) 仕様、さらに MCP 対応認可サーバーの実運用時のセキュリティ強化と開発効率化を実現する機能を実装しましたのでお知らせします。

SaaS ベンダーや医療・金融・法務などのデータを活用したビジネスを展開する企業、小売・E コマース事業者など、保有するデータや機能を MCP によって AI エージェントに提供するサービス事業者や公的機関は、Authlete を活用することで、OAuth に準拠した認可機能を MCP サービス基盤にセキュアかつ効率的に実装できます。

MCP は、AI(人工知能)アプリケーションから外部システムへの接続に関するオープンソース標準です。2024年に Anthoropic 社が提唱した MCP は、Amazon Web Services、Cloudflare、Google、Microsoft、OpenAI などの大手 IT ベンダーに相次いで採用され、2025年11月には最新版が公開されました。

MCP サーバー(MCP を通じてデータや機能を提供するシステム)をインターネット上に公開するサービス提供者は、セキュリティを担保するために、顧客やパートナーが利用する MCP クライアントにアクセス権限を付与するための OAuth 認可サーバーを自社に構築する必要があります。

MCP の最新版に採用されている OAuth 仕様には、CIMD の他、Authlete が従来より対応している「OAuth 2.1 IETF DRAFT」「Authorization Server Metadata (RFC 8414)」「Dynamic Client Registration Protocol (RFC 7591)」「Resource Indicators for OAuth 2.0 (RFC 8707)」があります。

CIMD とは

OAuth の認可フローにおいて、認可サーバーが、クライアントから提示された URL からクライアントの情報(クライアントメタデータ)を取得する仕組みです。CIMD を用いると、これまで一般的だった、認可サーバーにおけるクライアント情報の事前登録が不要となります。そのため、特に MCP のような、クライアントと認可サーバーの動的な連携が想定されている場合に有用です。

セキュリティ強化を実現する Authlete の機能

認可サーバーの CIMD 対応にあたっては、同仕様が可能にする「動的なクライアント登録」を実現するだけではなく、意図しないクライアントからの登録を防ぎ、さらに取得したクライアントメタデータの内容を適切に処理するためのしくみが必要です。そこで Authlete では、CIMD 仕様に準拠した API の提供に加え、以下の機能を独自に実装しています。

  • 意図しないクライアントからの登録の防止:ドメインや URL を事前に「許可リスト」として登録し、クライアント ID として受け入れる URL を制限できます。
  • 取得したクライアントメタデータの内容の調整:セキュリティ要件を「メタデータポリシー」として定義し、取得したクライアントメタデータに適用・調整した上で、クライアント情報を登録できます。

開発効率化を支援する Authlete の機能

セキュリティ強化に加えて、サービス事業者における認可サーバーの開発を効率化するために、以下の設定を提供しています。

  • メタデータキャッシュの無効化:取得したクライアントメタデータをキャッシュせずに、リクエスト処理のたびに取得するように設定することで、認可サーバー開発時の利便性が向上します。
  • HTTP スキームの許可:クライアント ID を示す URL のスキームとして https に加えて http スキームも許容するように設定することで、クライアントメタデータをホスティングする Web サーバーを構成しやすくなります。

これらの機能の詳細については、開発者向けドキュメント(https://www.authlete.com/ja/developers/cimd/)をご覧ください。

サービス事業者が MCP 対応認可サーバー構築・運用に Authlete を活用する利点

  • OAuth 仕様実装の簡素化:CIMD を含めた OAuth の複雑な処理を Authlete に移管することで、MCP の認可サーバーの実装を簡素化し、OAuth 処理にかかるセキュリティを担保できます。CIMD を含めた各種 OAuth 設定は、Authlete の管理コンソールから簡単に変更できます。
  • 認可サーバー構成の自由度向上:Authlete は OAuth のプロトコル処理とトークン管理を Web API で提供するヘッドレスなサービスであるため、MCP サービスの要件に応じて柔軟に認可サーバーを構築・運用できます。
  • OAuth 仕様の進化に追随:MCP が採用している認可仕様は今後も継続的に更新される見込みです。OAuth の処理を Authlete に移管することで、最新仕様への追随を省力化できます。
  • セキュリティ強化と開発効率化:Authlete の独自機能である許可リストやメタデータポリシーによって、MCP サーバーを公開するためのセキュリティ対策を備えた認可サーバーを構築できます。また、キャッシュの無効化や HTTP スキームの許可設定による開発の効率化が、MCP サービス基盤の迅速な展開を可能にします。
Authlete 管理コンソール

CIMD の実装を含む MCP 対応の認可サーバーの構築に、Authlete を無償でお試しいただけます。弊社ウェブサイト(https://console.authlete.com/register)からご登録ください。

また、CIMD の実装について、2026年2月18日(水)に主催の「OAuth & OpenID Connect 勉強会ー最新 MCP 仕様対応認可サーバー構築ハンズオン」で解説します。参加者は、Authlete を活用して CIMD を含む OAuth 仕様を実装して、MCP に対応した認可サーバーの構築を体験できます。このイベントの詳細と参加登録は、https://authlete.connpass.com/event/380872/ をご覧ください。