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ゲームエイトが共通 ID 基盤への OIDC 実装に Authlete を採用


株式会社ゲームエイト(ゲームエイト)さまが提供するサービスの共通 ID 基盤において、OpenID Connect(OIDC)の実装に Authlete を採用いただいたことをお知らせします。

ゲームエイトは、国内トップクラスの月間最大 5 億ページビュー(PV)、月間 4,200 万ユニークユーザー(UU)の実績を誇る国内最大級のゲーム総合情報サイト「Game8」を運営しています。加えて、Game8.jp の海外版である「Game8.co」、「Game8」内でゲーム内アイテムやゲームダウンロードキーなどを販売できる EC サービス「Game8 Store」を運営するなど、多様なサービスを展開しています。

ユーザー認証統一と新サービス展開推進のために共通 ID 基盤を構築

複数のサービスを提供するゲームエイトでは、当初より各サービスが独自にユーザー認証機能を実装していたため、認証方式が統一されておらず、ログインが煩雑であるといった課題がありました。また、「Game8」内でゲーム内アイテムやゲームダウンロードキーなどを販売できる EC サービス「Game8 Store」において、新たにアプリ外課金の取り扱いを開始するにあたり、その利用を促進するために各サービスのシームレスな連携が求められていました。

そこで同社は、サービスをまたがって利用できる共通 ID 基盤の構築に着手。また、サービス連携のしくみとして、オープン標準である OIDC 仕様を実装することにしました。

OIDC の実装に Authlete を採用、効率的な内製開発とコスト低減を可能に

ゲームエイトは、OIDC の実装に Authlete を採用しました。Authlete は OAuth 認可サーバーと OpenID プロバイダーの実装に必要な OAuth/OIDC プロトコル処理とトークン管理機能をバックエンドサービスとして提供しています。 

ゲームエイトの CTO である伊林義博氏は、Authlete を採用した理由について次のように語ります。

「当初、OIDC の実装は自社で独自開発することを検討していました。自由度の高さは魅力的でしたが、セキュリティ面での担保や将来的な運用リスクに対する不安が残りました。私たちは、ユーザーに安心して利用いただける信頼性の高い認証基盤を提供することを最優先と考えています。そのため、認証・認可の専門性を備えた Authlete を活用することで、専門性に基づく実装で堅牢性と運用効率を両立、開発効率も高めることができました。」

OIDC の実装においては、高いコスト効率の達成も重要な要件でした。

「今回の共通 ID 基盤の構築においては、所謂 IDaaS (Identity as a Service) は費用対効果の観点で要件に適合しないため、最初から検討対象ではありませんでした。費用対効果の面では、当社が必要とする機能だけにコストが発生し、利用量に応じた課金形態を提供する Authlete が最適であると判断しました」と伊林氏は説明します。

既存サービスからのスムーズな移行を実現

ゲームエイトは共通 ID 基盤「Game8 ID」の展開を 2024 年 10 月に開始し、各サービスとの ID 連携を段階的に進めました。まず同月に、既存の Game8.jp と ゲームコミュニティプラットフォームのログインシステムを Game8 ID に統合。これまでと同じログイン方法(メールアドレスログインや Google アカウントを用いたログインなど)を維持したまま、Game8 ID に切り替えられるようにすることで、スムーズな移行を実現しました。

図1:Authlete を活用した共通 ID 基盤「Game8 ID」

そして 2025 年 4 月、Game8 Store において、アプリ外課金サービスを本格始動しました。これにより、Game8 のユーザーが、攻略情報の閲覧からゲーム内アイテムの購入までをひとつのサイト上で安全かつシームレスに完結できるようになりました。さらに Game8 ID によってアプリ横断の決済ができるようになり、ユーザーの利便性も高まりました。

「共通 ID 基盤を軸に、さらなるユーザー体験の向上を図るとともに、ゲームパブリッシャー様向けのソリューションを充実させていきたいと思います」と伊林氏は述べています。

各社さまのユースケースについては、当社ウェブサイトのお客さま事例をご覧ください。